Los Angeles 中華街からバスで San Francisco へ
Los Angeles から出発するバスの停留所は中華街にあった。
中国・台湾に行ったことがあるし、東南アジア諸国の中華街へも行ったことがあるのだが、ここも例外なく中国色に染まっていた。
歩っている人もかなりの高確率で中国人だ。
アメリカはやはりどこでも白人が多いので、これだけアジア人が大勢いるのを見ると、一瞬アメリカにいることを忘れそうになる。
Google Map の指し示すバス停の近くには China Town Station がある。
ここも Union Station と同様に、チケットを階下で買って乗務員に見せる方式らしい。
ホームに登ってみたのだが、左手にはアメリカ式の黄色のスクールバスが大量に、右手をみると中国が見えるのが何とも面白かった。
ホームを降りると、中国の干支を表しているらしいモニュメントがあった。
全部で64個あるらしい。
時間が近くなっていたので、Google Map が指し示す住所へ行った…
のだが、ただの空き地のように見えた。
この辺で、アメリカ式の住所の書き方に気づいた。
バス停が指し示す住所は「1231 N Spring St」なのだが、写真奥の建物にもこの番号と通りの名前が書いてあるのだ。
確かに、ここまで歩いてくるまでに、家の分かりやすいところに番号が書いてあった。
本当に来るのか不安だったが、到着予定時刻を10分過ぎた頃に真っ白で巨大なバスが来た。
発車場所が中華街であること、バスが来る空き地に数人の中国人が待っていたこと、そして、バス会社の名前が「HOANG EXPRESS」だったことから、薄々思っていたのだが、このバス、中華系のバス会社だった。
乗務員はもちろんだが、乗客もぼくら以外全員中国人だった。
China Town という街を作ってしまう上に、交通手段も中国人向けがあるとは…。
乗客全員が中国人だと、流石に迫力がある。
しかし、接してみると思いの外親切で、ぼくの下手な英語でもちゃんと聞いてくれた。
(上海・広州で英語が一切通じず、怪訝そうにみられるばかりの経験をした)
乗務員のアナウンスの第一言語も、もちろん中国語である。
中国語でしゃべった後に、英語でもアナウンスをしてくれるのだが、これがまたテーマパークのアナウンスのような小粋なネイティブイングリッシュでかっこよかった。
アジア人が英語をペラッペラ喋っているのにとても憧れる。
バスでは無料の軽食が出ると、予約の時に確認していたのだが、実はこれを少し楽しみにしていた。
乗務員のおっちゃんがくれたのは、サンドウィッチだった。
昨日は、パンにジャムを塗って食べただけなので、これが渡米以来初のローカルフードということになる。
細長いフランスパンのようなものに、たっぷりの肉とマリネが挟んであり、上にのっているハーブがエキセントリックな味覚を添えた。
これがめちゃくちゃ美味しかった。
バスは Freeway (高速道路)を走るのだが、Los Angeles を離れるにつれて広大な風景が広がっていった。
景色を見たり、適度に寝たりしていたらあまり退屈しなかったので、1日移動日に費やして悪くはなかったと思った。
バスに乗ること約7時間。
バスが San Francisco に行くことを知らず、一個手前の Oakland で降りてしまった。
San Francisco へ行く BART という電車へ乗りたいのだが、これが発着するバス停までの行き方が分からない。
バス停をウロウロしていると、黒人のお兄さんが話しかけてくれた。
彼も駅に行くらしく、乗るべきバスを教えてくれた。
バスを降りた後も、駅まで案内してくれ、切符の買い方まで親切に教えてくれた。
話してみると、彼はナイジェリア出身であることがわかった。
この辺には、University of California Berkeley 校へ留学するために訪れる日本人が多いことも聞いた。
「道がわからなければ人に聞くんだよ、教えてくれるから」
こう彼は言って、ぼくらが乗る方向とは逆の駅のホームに登って行った。
San Francisco に着くと、早速予約していたユースホステルにチェックインして、少し休んだ。
Twitter本社が近くにあることを知っていたので、そこまで歩いてみることにした。
IT 企業であるが、クラシックな社屋に入っているのがおもしろかった。
この建物の1階はスーパーになっていたので、ここで夕食を買って帰って食べた。
次の日は、バスを使って、Silicon Valley を回ることにした。
Silicon Valley 一帯はそれほど公共交通手段が発達していないようだったので、入念に計画を立てた。