化石の森で太古の地球に想いを馳せる【後編】
前回は番外編ということで、ブルーメサでのエクストリームシェイヴィングにフォーカスして旅行記を書いた。
本編の前編では、荒野に無数に横たわる木の化石を見てきたことを書いた。
引き続いて、ブルーメサから再開しようと思う。
ブルーメサでは、エクストリームシェイヴィングの他に、心を落ち着かせるための瞑想もした。
呼吸を整え、耳をすますと崖の下を吹く風の音が聞こえた。
他に誰かいると集中しにくいが、化石の森公園にはほとんど観光客がいなかったので、じっくり楽しむことができた。
次に、さらに北上したところにある Newspaper Rock というところへ行った。
ここでは、先住民族が岩に彫ったとされる図形が双眼鏡を通して見られるところだ。
ぼくが発見できたのは 1, 2 個だったが、発見した時は少し感動した。
アメリカじゅうを走る鉄道 Amtrak も遠くに見え、ときどき汽笛が聞こえた。
この写真をズームアップすると分かるのだが、この鉄道、車両の数がとてもたくさんある。
Holbrook へ行く途中でも何度か遭遇したのだが、横に並んで走ると車両がどこまでも続いていることに気づいた。
一度数えてみたのだが、110両以上あった。
客車が 26m あるらしいのだが…とすると、一つの編成で軽く 2km を越えることになる。
大名行列が長いもので 2〜3km あるので、それに匹敵する長さだ。
さて、ニュースペーパーロックからさらに北上し、プエルコ遺跡という先住民族の遺跡へ車を走らせた。
ここには、先住民族の住居の基礎だけが残っている。
ニュースペーパーロックの方は図形の発見が困難だが、こちらでは容易に見つけることができた。
ズームすると…
これなら分かりやすい。
この辺の柵にくっついているブロックが、スーパーマリオに出てきたブロックとそっくりであることに気づいた。
そういえば、こんな感じの砂漠ステージもあったような気がするので、(スーパーマリオ USA というように)このようなところをモデルにしたのだろうか。
公園内を観光しているのはもっぱら老夫婦で、ぼくらのような若い男二人の旅行者はいなかった。
日本でもとりわけメジャーでない観光地は、老人の方のツアー客ばかりのような気もするが…。
さて、ここからさらに北上し、Holbrook まで走ってきたルート 66 との立体交差を渡るとすぐに、Route 66 のモニュメントがあったのでここに一度車を停めた。
この辺になると道路からも近いので、観光客がそこそこ増えてきた。
Route 66 はアメリカの歴史を語る上で欠かすことのできない道路で、アメリカ西のカリフォルニアのサンタモニカから、東のイリノイのシカゴまでを結んでいた。
映画や小説に多く登場し、ポップカルチャーの題材にもなってきた。
ちょうど日本でいう「東海道」のようなものだろうか…。
(“自転車” で “東海道” を走破したので、今度は “自動車” で “Route 66” を走破せなばならない。)
ここから、緩やかの丘を走っていくと、ペインテッド・デザートに着いた。
いくつかビューポイントがあって、適当に停めながら見て回った。
いくつも iPhone のパノラマ撮影を試したくなるところがあった。
Apple の社員が iPhone にパノラマ機能をつけたくなる気持ちもよく分かった。
化石の森公園の入り口付近では女子大生風の小顔効果ショットをしていた人がいたが、ここにはオバサンが観光地でやりがちなポーズ(いわゆる “オバショット” )をやっている人がいた。
この辺にくると、若い人も見られるようになった。
化石の森公園の北の出入り口にあるサービスエリアで用を足し、ガソリンを入れて再び車を走らせた。
グランドサークルの東をぐるっと回るのだが、まずは Chinle というところを目指して走る。