tabi photograph

写真でつづる21歳大学生の旅行記

赤茶色の泥で車をスタックさせる

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化石の森公園を発ち、グランドサークルの北の方へ向かった。

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Four Corners というアリゾナ、ニューメキシコ、ユタ、コロラドの4州の州境となっているモニュメントに向かって、車を走らせることにした。

旅にトラブルはつきもの、とはよく言うが、今回は車をスタックさせた話だ。

グランドサークルの 3時方向、東側にある町 Chinle へ車を走らせた。
シカゴまで続く Route 66 の途中で左に曲がり、高速道路でない道路を走ることになった。
高速道路ではないが、

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何もない一本道が続く道路である。
ときどき車を停めて、景色を眺めた。

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この辺はあまり車が走っていないので、
こんなことや、

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こんなことができる。

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さて、何もない一本道を走り続けるとやがて雪が積もる地域に入った。

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もう少し走らせると、Chinle という小さな町に着く。
この町にもいくつかモーテルがあるらしく、宿泊の候補地にしていた場所だった。

ここでガソリンを入れることにした。

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この辺の車のほとんどは、撥ねた赤茶色の泥を車体につけている。
周辺を走っていても分かるのだが、この辺では放牧をしている農家が多いらしく、未舗装の赤茶色の泥道を走っている車も多く見かけた。
ここのガソリンスタンドに駐車している車の比でなく、車体の下半分のほとんどが赤茶色になっていた。

こんな大きくない町にも RedBull のトラックが走っていたりするので、さすがだと思った。

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さて、再び車を走らせる。

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この辺にくると、赤茶色のメサ(一枚岩)が見え始めた。

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土の赤茶色と雪の白が対照的だ。

この辺をスクールバスが走っていることにも驚いた。
スクールバスから生徒が乗り降りするとき、対向車線の車を含めて停止しなければならないというルールがあるため、しばらく後ろをついていくことになった。

一度生徒が降りて家に歩いていくのを見たのだが、道路から家まで200mほどもあり、雪道を一人で帰って行っているのを見た。
こんなだだっ広いところにも住居があり、町があり、学校があることが本当にすごいと思った。

さて、景色がきれいなので少し坂道を登ったところで一度車を停めて休憩することにした。

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ずっと荒野だった景色はすっかり変わり、メサと雪が広がる世界に来た。
この辺の土はとてもぬかるんでいるところがあり、そこに踏み入れると漏れなく足が取られた。

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この足跡からも、どれくらいぬかるんでいるかがわかると思う。
スニーカーも真っ赤になった。

さて、ぬかるみが原因でそれ以上に悪いことが起こった。
車が “スタック” してしまったのだ。
右側の後輪がぬかるみにはまってしまい、エンジンをかけて車を走らせようとしてもウンとも動かなくなってしまった。

ぬかるみで後輪が空回りしてしまうからだ。
荒木がアクセルを踏みながら、ぼくが後ろから車を押してもうんともすんとも動かない。
日本の JAF に当たる AAA を呼んで動かしてもらうしかないか…
そう考えていた時に、ある解決案を思いついた。

ここは坂道だ。
勾配下方向に動かすのであれば、より少ない力で車を動かすことができる。
車に後ろ向きの力を与えることで初速度を与え、その勢いで道路に出る作戦だ。

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車が走ってきていないことを確認、バックギアに変え、ハンドルを左に切り、アクセルを踏んだ。

かくしてこの作戦はうまくいった。
火事場の馬鹿力というが、困った時には割と頭も動いてくれるものだ。

呼吸を整え直し、また車を走らせた。

 

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きれいな景色をゆっくり眺めたくなった時はスタックに気をつけながら…。

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化石の森で太古の地球に想いを馳せる【後編】

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前回は番外編ということで、ブルーメサでのエクストリームシェイヴィングにフォーカスして旅行記を書いた。

tabiphotograph.hatenablog.com

本編の前編では、荒野に無数に横たわる木の化石を見てきたことを書いた。

tabiphotograph.hatenablog.com

 引き続いて、ブルーメサから再開しようと思う。

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ブルーメサでは、エクストリームシェイヴィングの他に、心を落ち着かせるための瞑想もした。

 

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呼吸を整え、耳をすますと崖の下を吹く風の音が聞こえた。

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他に誰かいると集中しにくいが、化石の森公園にはほとんど観光客がいなかったので、じっくり楽しむことができた。

次に、さらに北上したところにある Newspaper Rock というところへ行った。

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ここでは、先住民族が岩に彫ったとされる図形が双眼鏡を通して見られるところだ。

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ぼくが発見できたのは 1, 2 個だったが、発見した時は少し感動した。

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アメリカじゅうを走る鉄道 Amtrak も遠くに見え、ときどき汽笛が聞こえた。
この写真をズームアップすると分かるのだが、この鉄道、車両の数がとてもたくさんある。

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Holbrook へ行く途中でも何度か遭遇したのだが、横に並んで走ると車両がどこまでも続いていることに気づいた。
一度数えてみたのだが、110両以上あった。
客車が 26m あるらしいのだが…とすると、一つの編成で軽く 2km を越えることになる。
大名行列が長いもので 2〜3km あるので、それに匹敵する長さだ。

さて、ニュースペーパーロックからさらに北上し、プエルコ遺跡という先住民族の遺跡へ車を走らせた。

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ここには、先住民族の住居の基礎だけが残っている。
ニュースペーパーロックの方は図形の発見が困難だが、こちらでは容易に見つけることができた。

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ズームすると…

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これなら分かりやすい。

この辺の柵にくっついているブロックが、スーパーマリオに出てきたブロックとそっくりであることに気づいた。

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そういえば、こんな感じの砂漠ステージもあったような気がするので、(スーパーマリオ USA というように)このようなところをモデルにしたのだろうか。

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公園内を観光しているのはもっぱら老夫婦で、ぼくらのような若い男二人の旅行者はいなかった。
日本でもとりわけメジャーでない観光地は、老人の方のツアー客ばかりのような気もするが…。

さて、ここからさらに北上し、Holbrook まで走ってきたルート 66 との立体交差を渡るとすぐに、Route 66 のモニュメントがあったのでここに一度車を停めた。

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この辺になると道路からも近いので、観光客がそこそこ増えてきた。

Route 66 はアメリカの歴史を語る上で欠かすことのできない道路で、アメリカ西のカリフォルニアのサンタモニカから、東のイリノイのシカゴまでを結んでいた。
映画や小説に多く登場し、ポップカルチャーの題材にもなってきた。

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ちょうど日本でいう「東海道」のようなものだろうか…。
“自転車” で “東海道” を走破したので、今度は “自動車” で “Route 66” を走破せなばならない。)

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ここから、緩やかの丘を走っていくと、ペインテッド・デザートに着いた。
いくつかビューポイントがあって、適当に停めながら見て回った。

 

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いくつも iPhone のパノラマ撮影を試したくなるところがあった。
Apple の社員が iPhone にパノラマ機能をつけたくなる気持ちもよく分かった。

化石の森公園の入り口付近では女子大生風の小顔効果ショットをしていた人がいたが、ここにはオバサンが観光地でやりがちなポーズ(いわゆる “オバショット” )をやっている人がいた。

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この辺にくると、若い人も見られるようになった。

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化石の森公園の北の出入り口にあるサービスエリアで用を足し、ガソリンを入れて再び車を走らせた。

グランドサークルの東をぐるっと回るのだが、まずは Chinle というところを目指して走る。

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